KP社外ブログ TOP » ナレッジEye [事例紹介] » ビジネスブログ事例(2):ブログか?SNSか?orDie?
2007年10月02日
ナレッジEyeでは、さまざまな情報ソースに基づき企業様の事例をご紹介しています
ブログとSNSのいずれにするか悩んでいる企業様も多くおられます。
今回はブログにするか?SNSにするか?または何もしないか・・の「選択」を考察してみました。
■概要:
かなり定着化してきたビジネスブログやSNS、今やいずれかを導入していない企業様を探す方が困難なほど。ブログによる商品ファンの囲い込み、SNSによる既存顧客間のブランド強化など、いずれを選択すべきかの判断基準は自社のマーケティング戦略に依ることはもちろんだが、商品特性や顧客ニーズが意志決定の要素となりそうだ。
■各社の事例:
自動車メーカー(ブログによるブランド強化)
自動車メーカーは、マーケティング戦略としてロングテールを重視せざるを得ない。必然、各社ともブログの導入に積極的だが、なかでも富士重工業が2006年にはじめた 「レガシィ オフィシャル ブログ」 は活況で、もともとブランド力の高い車種だが、競合メーカーのブログと比較しても3倍の規模だという (註1)。
レガシィという車種が元々持っていたロイヤリティの高さはCGMにマッチした点が成功要因と言えるが、継続的に閲覧してもらうための企画やブログ記事の分析をwebサイトのメンテナンスにいかしていることも欠かせない成功要因であることを強調したい。
同じ自動車業界でも、トヨタのGazooコミィニティサイトでは携帯サイトで長期的なダイレクトコミュニケーションを展開している。女性顧客をターゲットとした携帯サイトでは車の話題に限らず様々な女性向けコンテンツを提供しており、既に3千人が登録しているという。余談だがトヨタは企業スタンスとしてダイバーシティにも注力していて、コーポレート・サイトでも女性社員の活用を積極的にアピールしている。
通信教育業(SNSによるサービス拡大)
SNSの活用では、紙媒体からネット上へ移行させた例として、通信教育会社Z会のSNS事例がある。SNS検討のきっかけはDM送付へのクレームが背景にあったそうだが、通信教育会社としてDMを全廃するには英断が必要だったと思われる。Z会では『会員の質の高さと難関大学を突破したOB・OG』を自社の資源として捉え、資源の有効活用とDMの代替となる販促手段とをうまく合致させ、不特定多数の顧客を集めるブログではなくSNSを選択した。
現在では1日の書き込み件数が1000件を超え、書き込まれた記事の検索を追加し受験生のナレッジポータルとして強化させようとしているという。 (註2)
■本事例から学ぶこと:
PDCAのマネジメント・サイクルがビジネスの成否を決める。と書くと、何を今さら・・と思われそうだが、ネットビジネスにおけるデータ分析は特に重要だ。実店舗であれば来店客の顔をみることができるので顧客プロファイルも掴めるがwebではそうはいかない。検索ワードやリファラなどの限られた情報から顧客プロファイルを想定していかねばならない。
レガシィのオフィシャルサイトが成長しているのもマネジメント・サイクルを怠っていない点は注目して欲しい。もちろんブログしかりSNSしかりである。
ではブログなのか?SNSなのか?という今回の論点に戻ると、富士重工業もZ会も自社の「資源」を何と考えるかという本質的な点を突いている。富士重工ではレガシィという車種へのロイヤリティの高さであり、Z会では会員の質と実績(OB、OG)であった。Z会は自社の「資源」が定義された時点で自ずとブログでなくSNSと決まったが、逆にレガシィではSNSにする必然性はなく、むしろロイヤリティの高さを幅広く他車種の保有者にもオープンにする必要があった。
ブログかSNSいずれかで悩んでいる方がおられたら、自社の資源は何か?その資源を用いて次にどういった展開をしたいか?という基本に立ち戻ってはどうだろうか。
もちろんトヨタのように車種のスイッチング防止など、長期的な視点での選択肢もある。こうした先行投資の意志決定には過去のノウハウと意思がなければ実現しにくい。王者トヨタだからできることだと諦めることは簡単だが、投資余力のある時期にこういった仕掛けに着手し成長のための手を打っておくかどうかが将来の自社の競争力を決定するのではなかろうか。
引用:
(註1) 『日経産業新聞』2007年2月20日
(註2) 『日経情報ストラテジー』「発見!イノベーション企業」(2007年3月号)
投稿者 sakuma : 2007年10月02日 23:43
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