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2007年10月30日

製造業の技術伝承:匠の技を伝授する

ブログの社内利用を1例として、ナレッジマネジメント分野が注目をされています
ナレッジマネジメントに関する一般的動向やソリューションツールなどをピックアップします。

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■要旨   製造業における技術伝承の危機についてはすでに議論されて久しい。
今回取り上げる記事は
『日経情報ストラテジー(2007年3月)』「仕事の楽しさを伝えるベテランが不足」。

短い記事だが、製造業に関わらず今後の労働生産性に関わる興味深いトピックスとして
取り上げてみる。

  記事はキャノンにおける生産技術の伝承者である「名匠」制度を紹介している。

名匠は国や自治体認定の基準をクリアしていることと同時に、モノづくりの情熱の有無が
重視されるという。キャノンでは社内に蓄積するスキルを定義し、分野毎に1~2名の名匠
を選定、現在合計で24名が存在しているそうだ。名匠設置の効果は技術伝承はもちろん
だがものづくりへの熱意やプライドなど、現場力を高めることが重要だと捉えているという。

 社内でなく外部に人材を求める企業もある。
ブラザー工業では、20代の若手社員の改善意欲を高めることが課題であった。そこで
プロジェクトを発足させ、トヨタ出身のトレーナーを現場に派遣し、改善成果を出した。同社
の担当者のコメントが興味深い。

「(改善効果を出せた社員からの)メールが飛び交うようになったのが最大の成果」だと言う。

■活用例   こうした中、マイクロソフトが2007年5月にリリースした
「SharePoint Server2007」のバージョン・シフトを紹介しておきたい。今回のリリースで
製品名から「Portal」の単語を外し、EIP(企業情報ポータル)から本格的なコラボレー
ション・ポータルに位置づけを変えようとしている。

 今どきまだ、“Portal”名にこだわっていたのかと思うと、現場との乖離を強く感じるが、
逆説的に、巨匠MSもとうとう企業内にも波及しているweb2.0という潮流を認めざるを得ない
という背景も垣間見ることができる。

 MSの動きを象の動きだと揶揄することはたやすいが、「SharePoint Server2007」の
コラボレーション機能にはブログやWiki、プロジェクト管理機能を充実させた点、また申請や
承認のワークフローがSharePoint上で管理でき、より業務実態に即している点は
多きな要素だ。
さらにはRSSに全面対応するなど、時流へのキャッチアップが一通り整った格好になっている。 

  日経ストラテジーの記事では、製造業の事例であったが、社内でOJTを担う中核である
30~40代の層が薄い企業は多い。成長軌道にのったベンチャーはもちろんだが、上場
企業であっても、採用を控えたり、外注を利用していた時期があった場合はひずみが大きく
コンサルタントの間でも、こうした企業の抱える問題の根深さがしばしば話題になる。  

 コラボレーションツールで全てが解決する訳ではないが、別稿でも紹介している通り
ブログや社内SNS機能を現場力向上の梃入れに使うことは非常に有効だ。本来ボトムアップの
性質をもつブログだが、現場意識の高揚という意味で、マネジメント自身がブログでのディスカス
を促進する“アルファブロガー“たるよう積極的に「声」をかける意識が重要である。

 現場改善の専門知識はトヨタ仕込みなど外注を利用する促進剤も必要だが、改善プロセスを
継続的に社内に定着化させるには、現場での意欲が不可欠だからだ。

投稿者 sakuma : 2007年10月30日 21:54

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