KP社外ブログ TOP » レコメンドBOOK » 虚業と実業:ドラマ「ハゲタカ」再考
2008年02月17日
ずい分前に、NHKドラマにもなった「ハゲタカ」について書きました。
縁あってドラマの最終回を再び観たので、今回は原作ではなくドラマで語られた
メーカーとwebビジネス・ベンチャーの違いについて、少し思いを巡らしました。
ドラマに出てくる
電気メーカーの技術者が、”ハゲタカ”ファンドマネージャである鷲津氏に問います。
あなたがたハゲタカはモノを作る訳でもなく、何かを産み出す訳でもない。
人のカネを使うだけだ。たかが紙切れじゃないか・・・・
鷲津氏は、その”たかが紙切れ”のために、死んでいった経営者や、
リストラに直面した管理職について語り、この技術者は、氏に同調するのですが
注目したいのは、
ハイパークリエーションという虚業の象徴として登場したベンチャー企業の社長が
この最終回では、ほとんど影が薄くなり、ドラマの最終フェーズを形作るプレイヤーとしては
何の役にも立たない (何も理解していない) 存在になってしまっている点です。
「バブルに落とし前をつけていない日本」を買いまくるんだと息巻いて、ファンドマネージャに
なった主人公・鷲津氏には、自分がファンマネになった原点とも言うべき、
日本の町工場がありました。
工場で汗を流し、たった一つの部品がないことで、モノが完成しないことを経験した人間と
裕福な旅館の息子で、父親の没落を目にしながらも、自分では何もできず、復讐だけを
考えてネットバブルにのるしかなかったベンチャー社長との、器の差が歴然と出ます。
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ネットベンチャーという存在を否定しているのではありませんし、
モノだけを作ってきた時代に戻れ、と言っているつもりもありません。
日本企業が、必死の思いで実現してきた、コスト削減・品質管理などのカイゼン努力を
私たちは忘れてはいけないし、これまでの成果を次の世代に渡していくことが大事です。
ドラマの最終シーンでは、鷲津氏が自分の原点となった町工場をようやく訪れることができ
工場の亡き社長の慰霊に手を合わせるシーンで終わります。
ファンマネとして、会社を売却することが最終目標ではなく、日本の技術を守り、会社を
立て直すこと自体に、手腕を発揮できたことが、彼の”成果”だったのでしょう。
メーカーの技術者が自分の工場の社員に告げた一言、
仲間の犠牲の上に仕事を続けて、そこに希望はあるのか?
誇りはあるんだろうか?
我々技術者も、技術が何のために使われるのか責任を持って考え続ける必要がある
私の会社は、メーカー企業さんを支える側のプレイヤーですが、
支えるに足る器を持たねばと思う限りです。
また、何のために自分たちの手腕が役に立つのか、常に自己に問うていきたいです。
投稿者 sakuma : 2008年02月17日 21:58
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